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先輩のクリニック経営者 (2)

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開業して14年目に医院をフルリニューアルしました

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医療経営のお悩み

 

開業して14年目に医院をフルリニューアルしました。新たに5000万円の借入をしたのですが、震災後の計画停電以降、患者さんがぐんぐん減りはじめ、今は返済が滞るくらいになってしまいました。やむなくスタッフを減らして固定費を削減したのですが、患者さんを増やそうにも今度は人手が足りなくなってしまいました。銀行ももうお金は貸してくれないので、採用費も捻出できません。八方ふさがりです。

 

 

八方ふさがりという状況になっても、やれることはまだまだあるはずです。

ある先生に言わせれば「いかなる状況に置かれたとしても、そこで出来ることは無限にある、やるかやらないかだけを決めればいい」とのことです。

 

計画停電以降、診療所にくるご老人たちが出歩かなくなったという話は各所で聞かれます。

ある歯科医院の院長はこんな話をしてくれました。

 

震災以降、出歩かなくなった地域のご老人たちを再び元気にするために、チラシをポスティングしました。5000枚のチラシを毎日毎日、クリニックの半径1キロのお宅に配りつづけました。

 

1週間たった時に1人のおばあさんがクリニックに来て、こう言いました。

「来て良いのかい?」

 

院長はおばあさんにこう言いました。

「もちろん、来てくださっていいんですよ」

「なぜ来ちゃダメだと思ったの?」

 

おばあさんはこう言いました。

「だって、大きな災害の後は誰かが亡くなった話しか聞かないんだよ」

「それがつらいから、病院には行っちゃダメだって家族に言われてねぇ」

 

院長は気づきました。

大きな災害があった時こそ、地域の皆さんの元気を取り戻すクリニックでありたい。

心が落ち込んでいるときは、体に変調をきたします。地域に寄り添うクリニックの存在意義はここになるのだと。

 

それから院長はチラシの内容を「おはなし会」に替えて、配り続けました。
1カ月間毎日毎日チラシを配り続けた結果、以前よりも多くの患者さんで医院があふれるようになり、スタッフの士気は上がり、売り上げも震災前と同じくらいまで回復したとのことです。

 

なぜチラシだったのか?

院長に聞いてみると、「恥ずかしながら、お金がなかったんですよ」と言いました。

 

こんなことが起こると思ってなかったから、資金をほとんど設備投資や節税のための無駄遣いに費やしてしまって、自由になるお金がほとんどなかったそうです。

 

ポスティングならほとんどお金かけずにできるし、ご近所の被害の状況も見て回れるし、一石二鳥だと思ったそうです。

 

スタッフ達はそんなことしても意味がないと反対だったそうです。

それでも、院長はたった一人で、診療前、昼休み、診療後とチラシを配り続けました。

 

1ヶ月が経って、医院の活気が戻ってくると院長も忙しくなりました。

今では頼んでもいないのに、スタッフが主体的にチラシの内容を考えてくれたり、配ってくれたりしているとのことです。

 

八方ふさがりでもできることを見つけて行動すること。

行動して見本となり続けることで、スタッフの主体性を生み出したこと。

これらは素晴らしい結果です。

 

しかし、その院長は悔やんでも悔やみきれないことがあるそうです。

震災後は患者さんがほとんど来なかったため、スタッフは基本給のみ、パートはほとんど働けないので、どちらもお給料の手取りが激減しました。

 

これは仕方のないことでしたが、そのせいで2人のスタッフが退職してしまいました。

 

院長は言います。

「こんな時のために、積立しておけばよかった」

 

窮地に立っても出来ることはあります。

しかし、最初から想定しておけば取れる選択肢は変わってきます。

 

災害やクライシスに一度も遭わずに発展し続ける企業はありません。
必ず起こるのです。準備しておけばいいという事です。

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